福岡県農業総合試験場研究報告20 (2001) pp 1−4


チェイン法による二条大麦の耐倒伏性評価

内村要介・佐藤大和・松江勇次
(農産研究所)

[摘要]西南暖地における耐倒伏性に優れた二条大麦品種の選定と良質安定栽培法を確立するために、チェイン法を用いて、倒伏が発生しない年においても効率的かつ客観的に耐倒伏性が評価できる方法を検討した。二条大麦の品種間において、cLr値が大きいほど成熟期の倒伏程度は小さかった。一方、チェイン重は試験年の違いによって、成熱期の倒伏程度との間に相関関係が認められなかった。播種量、播種深度および追肥量など栽培法が異なる場合においては、チェイン重およびcLr値が大きいほど成熟期の倒伏程度は小さかった。これらの結果からチェイン法は二条大麦の耐倒伏性の評価方法として有効であり、耐倒伏性の指標としては、異なる品種間ではcLr値、同一品種で異なる栽培間ではチェイン重、次いでcLr値が適し、客観的な耐倒伏性の指標となりうることが明らかとなった。

[キーワード:チェイン法、チェイン重、cLr値、評価方法、耐倒伏性、二条大麦]

 Evaluation of the Lodging Tolerance of Barley by the Chain Method. UCHIMURA Yosuke, Hirokazu SATO, Yuji MATSE (Fukuoka Agric. Res.Cent., Chikushino, Fukuoka 818-8549, Japan) Bull. Fukuoka Agric. Res. Cent. 20: 1 - 4 (2001)

[Key words : Barley, Chain method, Lodging tolelance, The chain eight, The cLr value]

 

全文  full text  (pdf 538KB)

 

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