ぼかし肥料の原料とアンモニアガス障害防止効果 | 
	 
	
		 
[要約]菜種油かすと魚粕を原料としたぼかし肥料に、土または米ぬかを配合することにより、電照ギク栽培におけるアンモニアガス障害の発生を抑制できる。 | 
	 
	
		 
生産環境研究所・化学部・作物栄養研究室      | 
		 
 連絡先 | 
		 
 092-924-2939 | 
	 
	
		 
部会名 
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   生産環境    
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 専門 
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 肥 料 
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対象 
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 花き類 
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分類 
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 指導 
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[背景・ねらい]
 
 ぼかし肥料は、種々の有機質肥料や資材を配合して発酵させた肥料のことで、一般の有機質肥料に比べて肥効が高く、ガス障害が少ないと言われており、施設栽培での利用が期待されている。しかし、現在使用されているぼかし肥料は、製造法がまちまちで、肥効の発現パターンや作物の生育に及ぼす影響など明らかにされていない。ぼかし肥料の肥効については、「ぼかし肥料の肥効特性と電照ギクに対する効果」(平成6年度農業関係試験研究の成果)で報告したが、今まで作物に対するガス障害抑制効果について検討された事例はなく、不明の点が多い。そのため、電照ギクを対象に、ぼかし肥料の原料の相違がガスの発生や作物の生育に及ぼす影響を明らかにして、施設栽培におけるガス障害の防止を図る。(要望機関名:八女西普(H4))
 
 
 
[成果の内容・特徴]      
 
1.菜種油かすと魚かすのみを混合したぼかし肥料を表層施肥すると、ガス障害が発生し易い。しかし、土または米ぬかを配合することにより、アンモニアガス障害の発生を顕著に抑制できる( 表1、 表2)。
  
 
 
2.ぼかし肥料の原料として米ぬかを配合することにより、肥料のpHが低下する。このため、表層施肥後にアンモニアガスの発生が抑制される( 表1、 表3)。
  
 
 
[成果の活用面・留意点]
 
 1.施肥基準に登載することができ、ぼかし肥料を作製するときの参考となる。
 
 
 
 2.土壌pHの低下が著しい場合は、亜硝酸ガスが発生することがある。
 
 
 
[その他]
 
 研究課題名:ぼかし肥料利用による電照ギクのガス障害防止
 
 予算区分 :経常
 
 研究期間 :平成11年度(平成9〜11年)
 
 研究担当者:山本富三、井上恵子、荒木雅登
 
 発表論文等:平成9〜11年度生産環境研究所化学部春夏作試験成績概要書
 
 
 
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