[背景・ねらい]
[成果の内容・特徴]
1) 八郎
@樹勢は弱め、枝の発生密度は中程度で、短果枝の着生、花芽の着生及び花粉は多い。自家和合性が認められ、生理落果は少なく、結実は安定して豊産性である(表1)。
A1果実重は12.6gで「南高」より約5g小さく、やや大きめの小ウメである。玉揃いは良いが、核重率が16.6%と果実に対する種子の割合がやや大きい(表2)。
B開花期は2月19日〜3月10日で、「南高」より遅く、「白加賀」より早い(図1)。
C収穫期は6月8日〜12日で、「南高」と同時期である(図2)。
2) 加賀地蔵
@樹勢はやや弱め、枝の発生密度及び花芽の着生は中程度であるが、短果枝の着生は多い。
花粉の量及び生理落果は中程度であるが、収量は安定している(表1)。
A1果実重は23.6gで「白加賀」と同程度の大ウメである。玉揃いは良く、核重率が12.1%と果肉の割合も多い(表2)。ウメ干しでの品質が良い(データ略)。
B開花期は2月18日〜3月11日で、「南高」より遅く、「白加賀」より早い(図1)。
C収穫期は6月7〜12日で、「南高」と同時期である(図2)。
[成果の活用面・留意点]
@福岡県の果樹奨励品種の解説に記載し、技術資料として活用する。
A「八郎」「加賀地蔵」とも黒星病り病性のため、防除を徹底する。
B「加賀地蔵」は収穫後に陥没症が発生しやすいため早取りを避け、適期の後半収穫する。
C「加賀地蔵」は自家和合性がないため、開花期が同一時期の品種と混植する。
[具体的データ]
[その他]