遺伝子診断法による温州萎縮ウイルスの検出 | 
	 
	
		 
[要約]温州萎縮ウイルス(SDV)の遺伝子診断法を確立した。本法は、酵素結合抗体法(ELISA)では検出が困難なサンプルからもSDVの検出が可能である。 | 
	 
	
		 
果樹苗木分場・ウイルス無毒化研究室 | 
		 
 連絡先 | 
		 
           09437-2-2243 | 
	 
	
		 
部会名 
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 園 芸 
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 専門 
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作物病害 
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 対象 
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 果樹類 
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 分類 
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 指 導 
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 [背景・ねらい]
 
 温州萎縮ウイルス(SDV)の伝染機構を解明するためには、ウイルスを捕捉あるいはモニターする必要がある。これまで、その手法として、酵素結合抗体法(ELISA)を用いてきたが、この方法では、冬期のサンプルでは十分な検出感度が得られないという検出能力の点で問題があった。そこで、ELISA法では検出が困難な場合でもSDVが検出可能な遺伝子診断法を確立する。
 
 
 
[成果の内容・特徴]
 
1.SDVの塩基配列を基にSDV検出用プライマーを設計した( 図1)。
  
 
 
2.酵素結合抗体法(ELISA)では検出が困難な冬期のサンプルを用いた場合においても、設計したプライマーによる遺伝子診断法でSDVの検出が可能である( 図2)。
  
 
 
[成果の活用面・留意点]
 
1.SDVの伝染機構解明のためのモニター法として利用できる。
 
2.カンキツ母樹の冬期のウイルス検定法として利用できる。
 
3.本プライマーは、SDVの近縁ウイルスとされるカンキツモザイクウイルスも同時に検出することができる。
 
 
 
 [その他]
 
 研究課題名:果樹ウイルス病様症状の診断と対策
 
 予算区分:経常
 
 研究期間:平成11年度(平成7年〜11年)
 
 研究担当者:下村克己、野口保弘、草野成夫
 
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