反応染料を利用した新い製品[いぐさうちわ」、[花器」及び[メモ挿し」

[要約] 反応染料を利用した新製品の開発を行い、民芸調のいぐさうちわ、インテリアのいぐさメモ挿しは男性からの評価が高く、装飾品のいぐさ花器は女性からの評価が高い。


筑後分場・い草研究室 [連絡先]0944−32−1029
[部会名]農産 [専門]加工利用 [対象]工芸作物類[分類]普及


[背景・ねらい] 近年、外国からのいぐさ、い製品の輸入により国内の市場は圧迫されているので、い製品の需要拡大のため、新い製品を開発する必要がある。耐光性が強い反応染料で染色したいぐさを利用した、インテリアとしてのい製品として、既報の掛け軸及びライトスタンド等の製作を行った。今回は、反応染料で染色したいぐさを利用し、対象者を特定したいぐさ新製品を開発する。

[成果の内容・特徴]

1 いぐさうちわ:男性を対象者として製作を行い、民芸調のお土産として男性から比較的高い評価を得ている。製作は3・3織花莚を2枚張り付け、ふちどりに和紙を利用している。枝の部分は竹ひごを芯とし・それを久留米絣で覆っている。サイズは172mm×172mm×2mm、重量は92g程度である(図1、表1)。
2 いぐさ花器:女性を対象者として製作を行い、装飾品として女性から高い評価を得ている。製作は花をさす所には花莚に和紙を張り付けている。耐水性を持たせるため外側にボンド加工、内側をシリコンによる防水加工を行っている。土台は紙粘土とプラスティック部品を組み合わせ、和紙で覆っている。サイズは上部は70mm×180mm×40mm、土台は170mm×170mm×120mmで、重量は152g程度である(図2、表2)。
3 いぐさメモ挿し:男性を対象者として製作を行い、インテリアとして男性から比較的高い評価を得ている。製作は花莚、フェルト、ベニヤ板を張り付け、プラスティック部品でふちどりを行い、土台には木材を利用している。サイズは450mm×300mm×15mmで、重量は509g程度である(図3、表3)。

[成果の活用面・留意点]
1 い製品の展示会、求評会等に出品し、県産い製品の商品開発の参考とする。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名:耐光性のある染色法を生かしたいぐさ新製品の開発
予算区分:経常
研究期間:平成9年度(平成5〜11年)
研究担当者:中村厚司、住吉強、北原郁文
発表論文等:平成8〜9年度筑後分場いぐさ栽培・加工に関する試験成績書