フィルム密封包装による青ねぎの鮮度保持

生産環境研究所


1 背景、目的

青ねぎは、予冷後ポリプロピレンフィルム袋に入れ、発泡スチロール容器に詰めて出荷しています。しかし、現地に導入されている出荷ライン中のフィルム包装用の機械は、熱シールを完全にできないため、発泡スチロール容器と組み合わせて出荷しなければ青ねぎの鮮度を長く保持できないという欠点がありました。さらに、この発泡スチロールは、ほとんど再利用されることがなく、廃棄されて問題となっています。そのため、シール方法の改善により発泡スチロール容器を用いないで青ねぎの鮮度を保持できる出荷体系を確立しました。


2 成果の概要、特徴

1)青ねぎの鮮度を保つには、呼吸量を抑えることが大切です。包装用機械の熱シールバー(熱シール部品)を改良することで、ポリプロピレンフィルム袋が完全に密封できました。この改良機械で青ねぎを包装すると、まわりの酸素濃度を2〜4%に安定して保つことができるようになりました。このときの青ねぎの呼吸量は密封しなかったときに比べ約半分に低下し、ゼタミンCなどの成分の損耗を抑えることができます。

2)この方法を利用して青ねぎの輸送試験を行いました。その結果、葉先枯れや立ち上がり現象を抑制することができ、鮮度を長く保つことができました。これにより、従来の出荷(ポリプロピレンフィルム袋のシールが不完全な状態で発泡スチロール容器に詰める方式)に比べ、発泡スチロール容器を使うこともなく鮮度を長く保つことができます。


3 主要なデータなど



 第1図 シール方法及び出荷容器の違いが青ねぎの総合鮮度に及ぼす影響



  写真1 開封後の青ねぎの状態(容器開封2日目の状態)

上は青ねぎをフィルムで不完全に熱シールし、ハポウスチロール容器に入れて出荷したものです。
下は青ねぎをフィルムで完全に熱シールし、普通の段ボール容器に入れて出荷したものです。