青刈りトウモロコシの二期作専用優良品種

[要約]青刈りトウモロコシの二期作専用優良品種として、乾物収量およびTDN収量の高い「P3008」、稈長および着雌穂高が低いため台風等による倒伏に強く、TDN収量も高い「TX128」の2品種を選定した。

畜産研究所・飼料部・飼料作物研究室 [連絡先]092-925-5231
[部会名]畜 産 [専門]育 種 [対象]雑 穀 類 [分類]普 及

[背景・ねらい]

主要な夏作飼料作物である青刈りトウモロコシは、高エネルギ−であるとともに高収量を得ることができる。そのため、県内でも二期作栽培が行われているが、二期作目のトウモロコシは夏期の干ばつや病害(特に南方さび病)の影響を受けやすく必ずしも安定的ではない。そのため、二期作目には耐病性の高い二期作専用品種を用いる必要がある。しかし、現在、県の奨励品種の中には二期作専用品種は含まれていない。
そこで、二期作目のトウモロコシの収量及び生育特性を明らかにするとともに、県内に適した二期作専用品種を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
@青刈りトウモロコシの二期作専用品種の中で、高収量を得ることができる品種として「P3008」を選定した。「P3008」は乾物収量が 1.3〜1.5t/10a、TDN収量が0.85〜1.0t/10aと最も高い。
A青刈りトウモロコシの二期作専用品種の中で、台風等による倒伏に強い品種として「TX128」を選定した。「TX128」は稈長181〜184cm、着雌穂高66〜69cmと低く、着雌穂高/稈長も36〜38%と低いため耐倒伏性が強い。また、収量性についても「P3008」よりやや低いが、乾物収量が 1.3〜1.4t/10a、TDN収量が 0.84〜0.96t/10aと高い優良品種である。
B「P3008」、「TX128」の両品種の耐病性については、生育期間中、特に目立った病害等は見られず、耐病性の高い品種である。

[成果の活用面・留意点]
@栽培基準等に登載し、青刈りトウモロコシの二期作栽培を行う際の参考として活用する。
A県奨励品種を選定する際の資料として活用する。
B青刈りトウモロコシの二期作栽培を行うには、一期作目に早生品種を用いて3月下旬〜4月上旬に播種し、7月下旬までに収穫する。その後、二期作目に二期作専用品種を用いて8月上旬までに播種する。
[具体的データ]

[その他]

研究課題名:飼料作物の奨励品種選定
予算区分:県 単
研究期間:平成8年度(連 年)
研究担当者:太田剛、馬場武志、井上信明
発表論文等:平成7〜8年度畜産関係試験成績書